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「出自を知る権利」保証の法律素案

超党派議連が、「出自を知る権利」の保証のための法律草案を提出しました。素案の原文が見つからないので、記事の内容に書かれている範囲での考察になりますが、まずは第一歩、という印象です。

情報開示についてドナーの同意の必要性が書かれていませんが、これは事前同意を取ると考えて間違いないでしょう(取らないと違法の可能性が高い)。そうなると、現在提供している/過去にしていたドナーに関してはこの素案の対象外と考えられます。

法律婚カップルを対象にしているのも、政治的障壁を考えると仕方がないのでしょう(いきなり同性婚や事実婚を含めようとすると、反対多数でそもそも法案が成立しない)。「事実婚や独身女性、同性カップルらに認めるかは、法改正後に検討する」とあるので、これらの人々も対象に含める必要性を感じつつ、まずは法案の速やかな成立を目指す、という狙いだと考えられます。

「精子や卵子、受精卵の売買は禁止する」とあります。これによって、個人ドナーは全て無償になりえます。「売買」の定義は何なのか(例えば、精子提供において実費や手間賃の範囲で1-2万円の費用を受け取るのは「売買」に当たるか)がひとつの焦点となるでしょう。

代理出産の道が開ける可能性があるのも大きなことです。上述の内容に加え、代理出産も認められれば、生殖に関する基本的なニーズの大部分は認められたと言ってもいいでしょう。

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