「正社員として働いていて、シングルマザーになりたい人」は結構多く来ます。シングルマザー希望者の人も、まだ子どもを産んだことがない人もいるし、すでにシングルマザーとして子どもがいる人もいます。離婚でシングルマザーになった人も、結婚しないでシングルマザーになった人もいます。女性の賃金上昇や経済的自立に伴ってシングルマザーの絶対数が増え、多様化しているというのを実感します。
精子提供というと、不妊治療カップルやLGBTQばかりが取りだたされますが、シングルマザーについてももっと語られるべきです。経済的にも精神的にも自立し、子どもを育てる意志も能力もある女性が子を持てていないというのは、個人の人権の問題でもあり、国家的な損失でもあります。生殖補助医療制度を考えるとき、シングルマザーや選択的シングルマザーの存在は当然考慮すべきです。